【FE 封印の剣】エトルリア三軍将って本当にベルン三竜将に勝てないの?(セシリア編)

FEヒーローズのガチャを回していたらセシリアおばさんを引きました。ヒーローズは無料ガチャ回すだけでプレイ自体はほとんどやっていませんが、評価を見てみると原作と違ってかなり強いらしいですね。しかしセシリアさん含めエトルリアの三軍将は非常に弱く、封印の剣13章の民家に出てくる少年のセリフ「ベルンの三竜将にだって負けないんだ・・・ぜったい」はもはやネタとして愛されています。実際セシリアさんは初期値、成長率、登場マップ、杖レベルC(リブローが扱えない)とあらゆる点が不遇のため育成のやる気が起こらず、大軍将ダグラスもマップの広い今作では不遇なジェネラルな上成長率も微妙なのでこちらも育成のやる気が削がれてしまいます。

それに対してベルンの三竜将は小物感たっぷりのナーシェンでもそこそこステータスが高く、マードックやブルーニャに至ってはその名の通り高い能力でプレイヤーを苦しめます(しかも3人とも専用武器を装備)。しかもハードモードだとナーシェンのステータスも非常に高く(各能力がノーマルの+4くらいされている)、ブルーニャに至っては魔力、守備、魔防はカンスト状態のためますます実力差が浮き彫りになってしまうのです。

というわけで普通に考えれば(一目瞭然で)エトルリア三軍将がボロ負けするわけですが、ある程度条件を可能な範囲で揃えて平等にしてあげれば少しくらいの勝機はあるんじゃないかなと思ったので、レギュレーションを定めて勝率を計算してみようと思います。(いざ計算してみたら想定より時間がかかってしまったのでこの記事ではセシリア vs 三竜将の勝率を計算しています。)

三軍将 vs 三竜将レギュレーション

以下に三軍将 vs 三竜将のレギュレーションを記載していきます。

①三軍将のレベルと三竜将のレベルは同じで計算する。また各パラメータはそのレベルでの期待値を用いて計算する。(ハードのパーシバルのステータス初期値は、ハードブーストを適用する。)
⇒例えばマードックもしくはブルーニャとの対戦についてはLv.20時の期待値で、ナーシェン戦ではLv.8での期待値で計算します。また敵もハードだとステータスが変わるので、パーシバルのハードブーストは適用します。

②三軍将3人と三竜将3人の総当たり(全9戦)を行い、ノーマルモードとハードモードそれぞれ最短での勝率を計算する。
⇒つまり9戦×2(ノーマル or ハード)=18通りの勝率が出ます。またお互いずーっと回避し続けるなどのパターンを考えると無限に考えないといけないので、最短で勝てる(三軍将の攻撃が全て当たる)勝率を計算します。

③使用武器についてはその三竜将と戦う章もしくはその章までに入手できるものを使用する。ただし特攻武器、神将器、遠距離魔法、状態異常杖は使用しない。
⇒例えばマードックとの対戦では21章中、もしくは20章までに手に入る武器で勝率は考えます。また特攻武器をOKにするとナーシェンやマードックがあっさり処理できてしまいますし、神将器は特定のステータスが上昇するので正々堂々にならない気がしたので使用不可とします。またサンダーストームやスリープとかサイレスを使うと一方的にボコれてしまうのでこれもNGです。

④秘密の店で購入できる武器、道具は一切使用しないものとする。ただしその三竜将と戦う章もしくはその章までに入手できるドーピングアイテムは使用可能とする。(10,11章は北ルート、17~20章はイリアルートとします。)
⇒秘密の店をOKにすると21章の秘密の店でドーピングし放題になってしまうので・・・。ただし旅の道中で手に入ったものは使用可能とします。またルート選択によって入手できるドーピングアイテムの種類は変わるものの、合計数はほぼ変わらないため一旦上記のルートの想定で計算します。

⑤地形、支援効果は適用しない。
⇒一応ガチンコ対決を想定するため玉座や森林、山などの地形効果と支援効果は一切適用しません。ただし武器の3すくみは適用します。

⑥ルーンソードの体力回復は計算に適用しない。
⇒本来は計算に入れるべきなのですが、回復を含むと計算量がめちゃくちゃ増えてしまうので省きます(ごめんなさい)。

ざっとこんな所でしょうか。幸い封印の剣は戦闘に関するバグは基本的にないため上記の内容でほぼ網羅できていると思います。要は可能な限り正々堂々と戦うということです。ただしダグラス vs ナーシェンについてはダグラスの加入章が16章外伝のため実際に直接対決させることができないので、この対戦についてはもし戦った場合の話になります。

使用可能な武器&道具

レギュレーションに沿って使用可能アイテムを並べていきます。

使用可能武器

使用可能な武器は以下になります。16章の時点でマルテ以外全て揃うため計算の際は以下の表から勝てそうな武器を選んで計算します。

赤字:レギュレーション、敵もしくは特定の味方専用装備により使用不可
青字:ナーシェン戦では使用不可(飛行、竜特攻)
緑字:マードック戦では使用不可(重装特攻)

理魔法
ほそみの剣 てつのおの ほそみのやり ファイアー
てつの剣 ておの てつのやり サンダー
レイピア はがねのおの てやり エルファイアー
はがねの剣 デビルアクス はがねのやり エイルカリバー
てつの大剣 どくのおの ガントのやり サンダーストーム
アルの剣 ハンマー ナイトキラー フィンブル
アーマーキラー ポールアクス キラーランス フォルブレイズ
倭刀 キラーアクス アクスバスター
どくの剣 ソードバスター ゆうしゃのやり
キルソード ゆうしゃのおの スレンドスピア
ランスバスター ぎんのおの ぎんのやり
ドラゴンキラー トマホーク マルテ
はがねの大剣 アルマーズ
ゆうしゃの剣
ひかりの剣
ぎんの剣
ぎんの大剣
ルーンソード
デュランダル
封印の剣
エッケザックス

ドーピングアイテム

使用可能なドーピングアイテムは以下です。
ナーシェンと対戦するまでにほぼ全てのステータスを最低+2はできます。またマードック戦までに一部ステータスは追加で+2できます。ブルーニャ戦については21章外伝から23章までで入手できるのが竜のたてのみなので、実質マードック戦と同じステータスでの戦闘となります。(エナジーリングって17~20章でサカルート行かないともらえないんですね・・・)

ドーピングアイテム
アイテム名 16章までで入手可能 16章外伝~21章で入手可能 21章外伝~23章で入手可能
天使の衣 1 1 0
エナジーリング 0 0 0
秘伝の書 1 1 0
はやての羽 2 1 0
女神のぞう 1 1 0
竜のたて 1 0 1
魔除け 1 0 0
ブーツ 1 0 0
ボディリング 1 0 0

セシリア vs 三竜将

というわけで早速セシリアさんと三竜将軍をぶつけてみます。まずはセシリアの成長率と初期値とLv.8、Lv.20の期待値を並べます。あらためて見ると初期値がひどすぎる。また少数については第一位を四捨五入としますので、例えば17.5⇒18、17.4⇒17として扱います。

パラメータ 初期値 成長率 Lv.8期待値 Lv.20期待値
Lv 1 8 20
HP 30 60% 34 41
魔力 11 35% 13 18
7 45% 10 16
速さ 10 25% 12 15
幸運 10 25% 12 15
守備 7 20% 8 11
魔防 13 25% 15 18
移動 8 8 8
体格 6 6 6

このパラメータにドーピングアイテムを加えて、各三竜将との対戦パラメータを確定させます。
こう見るとナーシェン戦はともかくマードック戦は少し可能性がありそうな気がしないでもないか・・・?

パラメータ vs ナーシェン vs マードック vs ブルーニャ
Lv 8 20 20
HP 41 48 48
魔力 13 18 18
12 20 20
速さ 16 21 21
幸運 14 19 19
守備 10 13 15
魔防 17 20 20
移動 10 10 10
体格 8 8 8

セシリア vs ナーシェン

ではまずナーシェン戦の勝率を実際に計算していきましょう。まずセシリアは使用可能な武器で最大火力が出せるエルファイアーを、ナーシェンは実質専用武器であるルーンソードを使います。2人とも武器による攻速落ちは無いので見た目通りのパラメータでの対戦となります。というわけでこの2人のステータスは以下です。(敵のステータスは周回ごとに若干変わる場合があります。)

パラメータ セシリア ナーシェン(ノーマル) ナーシェン(ハード)
Lv 8 8 8
HP 41 46 55
力/魔力 13 16 20
12 13 16
速さ 16 16 20
幸運 14 13 15
守備 10 20 22
魔防 17 12 12
移動 10 8 8
体格 8 11 11

①セシリアの攻撃パラメータ
エルファイアーの命中は75、威力は8であるため、セシリアがエルファイアーを装備した場合の命中率は106、威力は21となります。それに対してナーシェン(ノーマル)の回避率は45、魔防は12となっています。そのため最終的には命中率61%、威力9となります。ナーシェン(ノーマル)のHPは46なのでこれを6回当てないと勝てません。またナーシェン(ハード)は回避率が55であるため命中率が51%に下がります。そのためこれを7回当てないと勝てなくなる上に、速さが20なのでナーシェンから追撃されます。また必殺率はお互い0なので考慮不要です。

②ナーシェン(ノーマル)の攻撃パラメータ
ルーンソードの命中は60、威力は12であるため、ナーシェン(ノーマル)がルーンソードを装備した場合の命中は92、威力は28となります。それに対してセシリアの回避率は46、防御は10となっています。そのため最終的には命中率46%、威力18となります(たしか封印だとルーンソードは物理攻撃扱いのはずです。間違ってたらすみません)。セシリアのHPは41なのでナーシェンは攻撃3回当てたら勝ちです。

③ナーシェン(ハード)の攻撃パラメータ
ノーマル同様にハードも計算すると、最終的に命中率53%、威力22となります。ノーマルに比べ威力が4も上がっているのでナーシェンはセシリアに攻撃2回当てたら勝ちです。

④勝率計算
セシリアがナーシェン(ノーマル)を倒すには攻撃を6回当てなければならず、かつナーシェンからの被弾を2回以下に抑えないといけません。そのため最短での勝率Xは以下となります。

X=(6回戦闘で攻撃を全部回避)+(6回戦闘で攻撃を1回被弾)+(6回戦闘で攻撃を2回被弾)
=0.128%+0.653%+1.390%=2.171%

ストーリーで手に入る分だけとはいえドーピングしてもバースの魔防成長率とほぼ同じ数値・・・。かなりステータス厳選しないとタイマン勝負は厳しいと言わざるを得ない(´;ω;`)
しかもルーンソードでの体力回復入れずにこれなのだから以下に絶望的かがわかりますね。

ナーシェン(ハード)も同様に計算すると以下になります。(追撃も考慮しています。ただ追撃を入れると本来は先攻か後攻で若干変わるのですが、計算をシンプルにするため一旦先攻後攻は省いています。)

X=(7回戦闘で攻撃を全部回避)+(7回戦闘で攻撃を1回被弾)
=0.00002%+0.00036%=0.00038%(約30万分の1)

30万分の1という統計学上0%として処理される領域であるため、勝率は実質0%ということになります。つまりセシリア vs ナーシェンはナーシェンが勝つという結果になりました。腐っても三竜将の称号は伊達じゃないですね。

セシリア vs マードック

次はマードック戦。セシリアは命中も高く最大打点であるエイルカリバー(命中85、威力8)を、マードックはこれも実質専用武器であるトマホーク(命中55、威力13)を使います。この2人のパラメータはこちら。

パラメータ セシリア マードック(ノーマル) マードック(ハード)
Lv 20 20 20
HP 48 62 72
力/魔力 18 27 27
20 19 23
速さ 21 12 13
幸運 19 12 15
守備 13 25 28
魔防 20 17 19
移動 10 5 5
体格 8 20 20

さすがにLv.20&ドーピングアイテムをフル投入しているためセシリアはだいぶマシなステータスになってきました。ノーマルでもハードでもマードックに追撃が取れるのは非常に大きいですね。次に2人の攻撃パラメータがこちら。(考え方はナーシェン戦と同様なので省略します。)

パラメータ セシリア(ノーマル) マードック(ノーマル) セシリア(ハード) マードック(ハード)
命中率(%) 98 38 93 47
威力 9 27 7 27
必殺率(%) 0 0 0 0
追撃 可能 不可 可能 不可

したがってマードック(ノーマル)に対しては7回攻撃(4回戦闘)をすれば勝ち、マードック(ハード)に対しては11回攻撃(6回戦闘)すれば勝ちます。逆にセシリアは2回被弾すると負けます。というわけで対マードック(ノーマル)の勝率は以下です。

X=(4回戦闘で攻撃を全部回避)+(4回戦闘で攻撃を1回被弾)
=12.571%+30.820%=43.391%

何と勝率は約43%!トマホークの命中が低いおかげか勝率はほぼ五分五分という結果になりました!ノーマルとはいえこれはかなりの大健闘でしょう(まあ追撃が取れて魔法攻撃の通りやすいジェネラルに対してドーピングしても5割しかないという気がしないでもないけど・・・)。次にハードの場合を計算してみます。

X=(6回戦闘で攻撃を全部回避)+(6回戦闘で攻撃を1回被弾)
=0.928%+4.937%=5.865%

さすがにハードだと勝率6%と厳しめ。マードックの技と体力が上がっており、トマホークの命中上昇と試行回数増加が中々の痛手になりました。

セシリア vs ブルーニャ

最後はブルーニャ戦。セシリアにはエイルカリバーを、ブルーニャはこれも実質専用武器であるフィンブル(命中80、威力13、重さ8)を使います。この2人のパラメータはこちら。

パラメータ セシリア ブルーニャ(ノーマル) ブルーニャ(ハード)
Lv 20 20 20
HP 48 38 46
力/魔力 18 23 30
20 18 22
速さ(攻速落ち含む) 21 18(16) 22(20)
幸運 19 17 19
守備 13 18 20
魔防 20 25 25
移動 10 6 6
体格 8 6 6

フィンブルが若干重いので速さは()内の値を使います。そのためセシリアはブルーニャ(ノーマル)に対しては追撃を取れます。そして2人の攻撃パラメータがこちら。

パラメータ セシリア(ノーマル) ブルーニャ(ノーマル) セシリア(ハード) ブルーニャ(ハード)
命中率(%) 85 63 75 72
威力 1 16 1 23
必殺率(%) 0 0 0 0
追撃 可能 不可 不可 不可

では早速計算を・・・しようと思ったのですが、もうこの時点でセシリアが勝てないのがわかります。理由は単純でセシリアはブルーニャに1ダメージしか与えられないからです。ブルーニャ(ノーマル)にたいしては19回戦闘をしないと勝てないのですが、セシリアは2回しか被弾できないため命中率63%のフィンブルを少なくとも17回は避けないといけません。ハードに至っては38回戦闘が必要になります。というわけで勝率はブルーニャ(ノーマル)、ブルーニャ(ハード)ともに0%となります。(厳密には0ではないですが勝率は天文学的確率になります。)

まとめ

最後にこれまでの勝率を以下にまとめます。

難易度 vs ナーシェン vs マードック vs ブルーニャ
ノーマル 2.171% 43.391% 0%
ハード 0% 5.865% 0%

とりあえずナーシェンとブルーニャには勝てないのはわかりましたが、マードック(ノーマル)であればそこそこいい勝負ができるみたいです。マードック(ハード)にも約6%程度はあるため試行回数を重ねれば勝てるかもしれません。ただレベルとかパラメータや武器については条件を平等にしましたが、計算しやすいように追撃時の先攻後攻とかルーンソードの回復とか細かい箇所は省いているので、あくまで目安です。計算の仕方とか間違ってたらすみません。

というわけで13章の民家の少年の疑問については
Q.「ベルンの三竜将にだって負けないんだ・・・ぜったい」
A.「魔道軍将(セシリア)は相手と難易度を選べば五分の勝負ができる
が答えになりますね。

パーシバルとダグラスについてはまた別の記事でまとめます。(セシリアよりもダグラスの方が勝率悲惨かもしれん・・・)

ぺんさく

FE大好きな普通なサラリーマン。 GBA三部作で入門し、一番好きなのは蒼炎の軌跡。 2022年からは雑記もはじめました。 (プロフ画像は仮です。時間と技術があればちゃんとデザインしたい・・・)